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鬼頭会

鬼頭(おにがしら)


当社祭礼の取締にあたる人たち。

帽子の金線は役職をあらわします

4本 大総取締 
3本 総取締 
2本 総取締格並びに副取締 
1本 副取締格並びに班員
0本 鬼頭選任2ヵ年間の奉仕者
襷(たすき)の色は係をあらわします
神輿係 赤地に白線2本
屋台係 赤地に緑線2本

 鬼頭会からのお知らせ


◆鬼頭の由来は
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今の御時世に黒い股引半天に、白い糸の房を付けた物を着て、黒い足袋を履き、黒い帽子を冠った黒装束に、黒い鬼の面を背負った時代離れをした人が此処、伊曽乃神社秋の大祭の神輿の御幸(みゆき)と山車(だし)の行列の監督をしておる。其の人達を鬼頭と呼んでいる。服装も名前も珍しいが其の歴史が解らない。祭に対しては絶対的な権限をもっている。

重さ500キロに余る御神輿に80人の舁夫・供奉(ぐぶ)人がつき、それらの監督と80台の山車行列の整理をする大役がある。此の人達が何故この様な服装をして、珍しい呼名をせられるのか、神社に資料はないが次ぎのような口碑がある。

昔、村里の大店の若夫婦に一粒種の男の子がいたが身体が弱い。両親始め家族一同が心配して医者だ、薬だと手を尽くし、最後には加持祈祷までしたがお陰がない。この上は氏神様にお願いしようと夫婦相談してお宮に行き、今から3、7、21日間の裸足のお百度詣りをしますから倅を助けて下さいと願を懸けた。それから雨の日も風の日も、1日も欠かさずお詣りをして21日の満願の夜、夫婦の枕元に白い服装をして、白い髪を長く垂らしたお婆さんが現われ『お前の子供に黒い服装をさせ、黒い色の面を作り、「この子は日本一強い鬼の子だ。」と言ってお祭のお供をさせ。』と言うや否や姿を消した。

ご両親は、あれは氏神様だった。有難い事だが仰しゃる意味が分らない。翌日夫婦揃ってお宮に行き宮司さんに総てを話した。

やがて宮司さんが「神様は獣類より鳥類を可愛がられる、中でも鳥を一番可愛がられる、だから黒装束に黒の烏天狗の鬼の面を作り、この子は一番強い鬼の子だと言ってお祭のお供をさせ。」と言われた。夫婦は喜び早速黒い装束と黒い面を冠せて、この子は日本一強い鬼の子だと言って行列のお供をさせると不思議と元気になった。すると同じ体の弱い子を持つ親がそれを真似ると忽ち何十人、何百人と黒装束の身形(みなり)の人が増え、今度はお宮が困った。それでその中から古い真面目な人を選んで特別に肩に白い糸の房を付けて鬼頭と称し、御神幸の整理・監督をさせた。すると肩に房のある人は偉い人、剛い人なんだ、その房を下さいという信仰が生じ、何度付けても取られるので面倒になって体中につけるようになった。

これが、鬼頭とその服装の始まりの説話である。

鬼頭 顧問 高木 猛 (社報「礒野」第1号より)


栗田勝次氏奉納
(明治5年以前の作といわれる)


 
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